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一時期、これからの建築は、金属・ガラス・プラスチック等の時代、木造の時代は終わったと考えられていたことがありました。
しかし今、それらの材料にかけた期待は裏切られ、木材は違った目で見られるようになりました。それは木材が他の材料に比べ、耐久力、全性、居住性において、決して劣ったものではなかったからです。
建築材として木材が劣っていると思われていたものの中で、最も危惧されていたことは“燃える”という点でした。木材は燃料としても使えるため、燃えやすく火事に弱いと考えられるのは無理もありません。しかし、そう単純にはすまされない内容があるのです。そこで、鉄やアルミニウム、プラスチックなど他の建築材料と比較してみることにします。鉄やアルミニウム等は、火事の際、炎を出して燃えることはありませんが、加熱されると低温度でも急速に強さを失い軟化してしまいます。鉄は500度で、強度が常温の半分になってしまいます。
ところが木材は、350~400度で自然に燃え出しますが、熱で溶けたり軟化することはありません。その上木材の燃え進む速度は1分間に0.6ミリ位で、30分では18ミリ、たとえ両側から燃えたとしても30分で36ミリ程度です。木材は、太いものや厚いものを使えば、芯まで燃えるのに大変な時間がかかるのです。
火災の後、他の部分は燃え尽きても、骨組が高温に耐えて倒れずに建っている木造住宅を見かけるのもそのためです。太い柱や梁は、火に対して鉄以上の抵抗力を発揮する場合もあるのです。
また火災の際に人体に及ぼす害としては、熱よりも有害ガスの方がより問題です。木材の良さは燃えた時、煙が少なく、しかも有害ガスの発生が少ないことです。それに引き換え不燃のプラスチックは多量の煙と強力な有毒ガスを発生させる危険性をもっているのです。
これからの住宅の構造、内装について考えに入れておきたい木材の一面です。
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