|
蒸し暑い季節です。汗ばんだ体を一掃する、湯上りの気分はまた格別です。
日本人は特別風呂好きだといわれますが、これは日本の蒸し暑さがもたらすものでしょう。
日本人のみならず、身を清潔にし、入浴を楽しむ風習は古くから外国にもありました。二千年前の古代ローマ時代のものは良く知られていますが、三千五百年ほど昔のメソポタミヤの遺跡にも風呂があるそうです。
今日ではどの家庭にも浴室のある時代になりました。しかし四十~五十年前は公衆浴場を頼ったり、お隣の浴室をお借りする風習が日本には多くありました。
風呂の歴史を見ますと、関東では「お湯」と呼ばれ、関西では「風呂」と呼ばれていたそうです。ただし、本来お湯とお風呂は異なるもので、お湯は豊かな湯の中へ体を浸して温める今日の形態ですが、一方お風呂は床下から蒸気を立ち上げる方法の蒸し風呂を指しています。
日本の昔の住宅をみると、関東地方では楕円形の風呂桶へ鉄釜を内蔵した移動式の鉄砲風呂が用いられていました。関西方面では、鉄製の底部を直接加熱する五右衛門太が多かったのです。これは炎口と煙道を築くために移動できないものです。
公衆の銭湯は江戸において1591年蒸し風呂形式のものでスタートしました。そして公衆浴場の全盛時代もありました。平成元年に生まれたスーパー銭湯も歴史にその名を刻むことになるのでしょうか。
時代の変遷を知らされる昨今です。
|